論文名
野々口立圃『十帖源氏』の初版と覆刻執筆者
沼尻利通掲載誌名
『雅俗』第13号(雅俗の会)発表・刊行年
2014要旨
備考
要約(淺川槙子):「佐賀大学小城鍋島文庫『十帖源氏』の挿絵と覆刻」と同じく、吉田幸一氏が四種類に分類した『十帖源氏』が同一の版木から重刷されているかについて、中川文庫本・光丘文庫本などの諸本をとりあげ、(1)諸本の行の高さ(2)取り合わせ本かどうかの判別(3)絵
以上3つのの相違点から考察している。
結果、成立論に異論はないが、(D)と(C)が初版本であり、その覆刻が(A)と(B)であることが証明された。『十帖源氏』は、万治四年前後に荒木利兵衛により覆刻され、鶴屋喜右衛門が求版したと推測できる。