2013年12月1日、葉渭渠先生、唐月梅先生による『源氏物語』の中国語の新訳が作家出版社によって出版されました。
翻訳者である葉渭渠先生(1929年~2010年)、唐月梅先生(1931年~)ご夫婦は共にベトナム出身の華僑であり、1952年に香港を経由して帰国。北京大学の東方言語文学系に入り、日本文学を専攻していました。
お二人は、川端康成の『雪国』『古都』をはじめとする日本文学作品200余巻を翻訳・紹介した翻訳の大家です。また、日本文学研究者として、『日本文学史』『日本文学簡史』『20世紀日本文学史』などを合著しました。中国大陸で初めて出版された豊子愷先生訳の中国語版の『源氏物語』の序は葉渭渠先生によって書かれています。
今回の新訳は三種の底本を参照し、8年をかけて磨き上げました。2010年12月11日、葉渭渠先生は心臓病で急逝しましたが、唐月梅先生は悲しみを抑え、一年ほどで残りの部分を仕上げました。
編集者である陳暁帆さんによりますと、新訳の特色は原作に忠実とし、添削をせずに原作にある宮廷の情景および人物の心理に対する細緻の描写を再現しようと努めたとのことです。
(記事本文:庄婕淳)
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情報元(凤凰网)
《源氏物语》(全三卷)(作家出版社)
※以上は中国語サイトです。
※写真 ©新華網
※本文中、葉渭渠先生のお名前は中国語サイトでは「叶」という字で表示されます。これは、繁体字の「葉」を簡略したものであり、日本語の「叶」とは異なる漢字です。そのため、この記事中では「葉」とさせていただきました。
中国語サイトでは、葉渭渠先生は「叶渭渠」として記載されています。ご注意ください。