「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(2017年度 基盤研究(A)課題番号︰17H00912 研究代表者 伊藤鉄也)

論文名

『源氏物語』の「京都」はどう英訳されたか― 創造された京都と、変貌する『源氏物語』

執筆者

須藤圭

掲載誌名

海外平安文学研究ジャーナルvol.1.0

発表・刊行年

2014

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要旨

いま、ここにある、源氏物語とは何か。わたしたちが手にとり、わたしたちが読む源氏物語とは、いったい、どのような存在であるのか。それは、膨張し、変貌した源氏物語だ。本稿では、源氏物語の、こうした様態を捉えてみたい。
源氏物語は、あまたの日本文学のなかでも、異質なほどに凛とした、きらびやかな輝きを放ちつづけている。日本というひとつの地域にとどまらず、世界にまで広く波及し、その外国語訳も多くが刊行されている。そこで、本稿では、これらの外国語訳のうち、試みに、1925 年から1933 年にかけて刊行されたアーサー・ウェイリー英訳のThe Tale of Genji を具体例としてとりあげる。そのことばを見つめながら、源氏物語の世界へ分け入ってみることにしよう。(※冒頭部分)

備考

https://genjiito.org/cms/journals/juornal1/ にてダウンロード可能