「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(2017年度 基盤研究(A)課題番号︰17H00912 研究代表者 伊藤鉄也)

第9回研究会報告(2019/12/18)

伊藤科研 第9回「海外における平安文学」研究会報告

 

■日時:2017年6月30日(金)13:30~17:00

■場所:大阪観光大学 明浄1号館4階141セミナー室

 

■プログラム

【第一部】

・世界中で翻訳された『源氏物語』の展示解説(伊藤鉄也) 13:30~13:50

 

【第二部】

伊藤科研 第9回研究会 14:00~17:00

・挨拶(伊藤鉄也)14:00~14:05

・自己紹介(参加者全員) 14:05~14:20

・科研の趣旨説明(伊藤鉄也)14:20~14:30

・研究発表「「海外源氏情報」にみる海外で翻訳・出版された平安文学情報」(淺川槙子)14:30~14:45

・休憩(15分)

・研究発表「『とりかへばや物語』における男君考-なぜ男君は悩まないのか-」(長内綾乃)15:00~15:25

・研究発表「『とりかへばや物語』の中国語訳の試み」(庄婕淳)15:25~16:00

・休憩(15分)

・研究発表「雀の子を犬君が逃がしつる」の外国語訳と現代語訳」(須藤圭)16:15~16:50

 

■議事録

・挨拶(伊藤鉄也)

初参加者に向けての科研の紹介と今後の展開について、研究代表者より説明があった。また、参加者の簡単な自己紹介がおこなわれた。

 

・研究発表「「海外源氏情報」にみる海外で翻訳・出版された平安文学情報」(淺川槙子)

日本文学のどの作品が、どの言語で翻訳されているか、ということはもちろんのこと、翻訳されていない作品のことや、なぜこのような作品が翻訳されているのか、ということが浮き彫りになる発表であった。

 

・研究発表「『とりかへばや物語』における男君考-なぜ男君は悩まないのか-」(長内綾乃)

発表者は学部4年生である。卒業論文をどのような内容にするかという事に対しての自分の問題意識を明確にした発表であった。

 

・研究発表「『とりかへばや物語』の中国語訳の試み」(庄婕淳)

実際に自分で『とりかへばや物語』を翻訳しての問題点が取り上げられた。具体的だったので、短時間ながらもみんなで参加できる討論ができた。男性という性についての意見が楽しく展開する、おもしろい話題に身をおくことになった。これは、多言語における異文化交流の観点からも、世界中の方々と意見を交わせるテーマであった。

 

・研究発表「雀の子を犬君が逃がしつる」の外国語訳と現代語訳」(須藤圭)

教科書に採られている有名な場面を、さまざまな訳文を提示して比較検討する、おもしろい問題提起がなされた。1つの言語における訳文の検討だけでも、多彩な問題が見えてくることがわかる発表であった。多言語となると、さらに問題のスケールが大きくなり、多彩な意見交換の場となるはずである。

 

以上